《2005年4月〜例 会 記 録》



M 9月22日(木)〜26日(月) 北穂・奥穂・前穂高岳縦走 【参加者】 7名 【天候】 まずまず 

奥穂高岳頂上

穂高縦走アルバムはここです。見てくださいね〜(^^)/


《コースタイム》
 22日 コンパス発 22:00(車中泊)→ 23日 岐阜県・東海北陸道・高山西IC→平湯温泉 6:00→アカンダナ駐車場 6:30
     →シャトルバス→上高地 6:55→河童橋 7:35→明神 8:07→徳沢 9:20→横尾 10:40(昼休憩〜11:30)
     →槍見河原 12:10(龍野氏と合流)→槍沢ロッヂ 1,825m 13:12(宿泊)

 24日 槍沢ロッヂ 6:00→ババ平キャンプ場 6:30(龍野氏と合流)→水俣乗越分岐 7:00→天狗原分岐 7:55
     →天狗原 8:40(〜9:00)→横尾尾根分岐 10:30→南岳 10:55→南岳小屋 11:10(昼休憩〜11:45)
     →大キレット(最低コル 2,748m)→長谷川ピーク(2,841m) 13:20→A沢コル 13:48→飛騨泣き→北穂小屋 3,100m15:30
     →北穂高岳・北峰(小屋から3分) 15:45→北穂小屋 16:00(宿泊)

 25日 北穂小屋 6:00→北穂・北峰→南峰分岐 6:08→滝谷ドーム 6:30→最低コル 7:40→涸沢岳 3,103m 9:00
     →白出のコル(2,983m)・穂高岳山荘 9:20→奥穂高岳 (3,190m )10:25→吊尾根最低コル 11:30
     →紀美子平(2,910m) 12:10(昼休憩〜12:35)→前穂高岳 (3,090m)13:05(〜13:28)→紀美子平 13:48→重太郎新道
     →岳沢ヒュッテ(2,170m) 16:35(宿泊)

 26日 岳沢ヒュッテ 6:40→岳沢登山口 8:50→上高地バスターミナル 9:40→アカンダナ駐車場 10:15
     →平湯温泉入浴(10:30〜11:30)→岐阜県・東海北陸道・高山西IC→コンパス着


《メ     モ》

 『一万尺クラブ穂高縦走隊VS台風17号、軍配はどちらに上がるかぁ?』…こんなタイトルがピッタリくるような天候の中、我々7名&現地ガイド龍野氏の合計8名で秋の穂高岳を闊歩してきた。

      
    ※龍野氏とは…一万尺クラブリーダー松本の先輩で、山の達人。
    ホームページ『山登りのページ』のエディター。
    山好きが高じて長野に居を構え、毎週末ごとにアルプス界隈の山々を
    テントとシュラフと酒(←1番大切!)を担いで歩かれている頼もしい方です。


 《一万尺クラブ穂高縦走隊メンバーの感想》

 ◆ 大キレットを主菜とする素晴らしくスパイスの効いたフルコースのご馳走でした。美味しかった、楽しかった!!
   でも脚が…。(ーー;)  =アルプス初遠征のスポーツ万能、瞬発力抜群のNさん=

 ◆ 一万尺クラブに入会して2年。憧れの北アルプス、穂高縦走に初挑戦。南岳に向かう途中、槍ヶ岳がくっきり顔を出し、
   天狗原の天狗池に写る逆さ槍には感動しました。でもその後に待っていた大キレット、長谷川ピークは想像以上の
   岩場の怖さと緊張で景色を堪能する余裕はありませんでした。25日、前穂高を下山した直後から両モモに筋肉痛が
   走る経験もしましたが、まずまずのお天気に恵まれ、23日に槍沢ロッヂで迎えた○歳の誕生日は、山を愛する仲間に
   祝ってもらい、忘れられない思い出になりました。皆さん、お疲れ様でした。 =一万尺クラブ随一の酒豪Oさん=

 ◆ 今回の穂高山行は、南岳〜北穂の大キレットがどんなところか興味深く、また不安でもあったが、予感は的中した。
   どの山も岩場で足元がもろく、突然ガスの向こうに聳え立つ岩稜にはため息交じりに一歩一歩足を運ぶだけだった。
   それだけに達成感は格別。お天気も良く先月見ることができなかった槍ヶ岳(表銀座縦走)をはじめ、北アルプスの
   山々を存分に楽しむことができた。また今回でわたしの拙い足でも燕岳〜前穂高岳までつながったことはとても印象
   深いものがある。山の仲間に感謝感謝!!龍野さん、どうもありがとうございました。 =酔っ払うととっても笑い上戸なMさん=

 ◆ 今度の山行は、ガイドブックで勉強したつもりでしたが、北穂高岳を目の前にしてびっくり。この直登の岩山を登るなん
   て…。足が竦んでしまって、「エーーーイ、皆さんのパワーを頂こう!」 でもしんどい、苦しい。ようやく北穂の頂上に
   立った。とてもうれしい。穂高の連山を完登達成できたことがとてもうれしかったです。天気も良くて夜も昼も楽しかった
   です。でも足が痛い…(ーー;) 疲れたです。リーダー、ほんまにお疲れ様でした。 =一万尺クラブ女性メンバーの元気ぶりに目を
    白黒させていたYさん=

◆ 大キレット、長谷川ピーク、飛騨泣き…。物の本によると今回のコースはかなりの難コースのようで、行く前は落石・滑
  落などの言葉が思い浮かんでくる、ドキドキの怖さ半分、ワクワクの楽しみ半分の興味深いコースでした。最終的には
  何事もなく全員元気(筋肉痛は別ですが…^^;)に、完走することができ、大変充実した山行になり、自分にも少し自信
  がついたように思えます。今回の山行に関しては、リーダーの先輩である龍野氏の力添えに大いに感謝しています。 
    =何をさておいてもまずは生ビールのMさん=


 〔9月22日(木)〕
 出発日。車中泊となる。

 〔9月23日(金)〕 平湯⇒槍沢ロッヂへ
 平湯到着後、上高地→横尾→槍沢ロッヂへ。連休のためか多くの登山者に出会う。天気は満点。今回初めて槍見河原から槍ヶ岳のあの尖った穂先を見ることができた。感激しながら休憩中に遅れて出発の龍野氏が追いついてきた。さすが早い!!これで役者は揃った。

  やっと到着した槍沢ロッヂには人・人・人…、すごい人。後からもどんどんやってくる。この人たち、みんなここに泊まるの?1枚の布団に2人で寝ることになるようだ。う〜〜〜ん、参ったなぁ〜(ーー;)…でも仕方ない。

〔9月24日(土)〕 槍沢ロッジ⇒南岳⇒大キレット⇒Hピーク⇒飛騨泣き⇒北穂へ
 外は晴れ!やったーーーッ!天気予報によると夕方には台風17号の影響で天気が崩れるようだ。今日はかの有名な大キレットや長谷川ピーク、そして飛騨泣きなどの難所を通過する日。「お日様、どうにか私たちに味方してください〜m(__)m」祈るような気持ちで槍沢ロッヂを出発。昨夜テント泊をした龍野氏とババ平のテン場で合流。

 槍沢は登山者で数珠つなぎ状態。半数以上が槍ヶ岳を目指しているようだ。どうにか混雑を抜け出し天狗原分岐に到着。ここから天狗原を経由し、まずは横尾尾根を目指す。

 槍沢を横切り始めてまもなく右手に鋭く尖った槍ヶ岳が姿を見せた。真っ青な空を貫くように槍の穂先が聳え立っている。カッコ良すぎるぅ〜♪

 天狗原に到着。静かに水を湛えた天狗池の水面に逆さ槍がくっきり写っていた。ここで小休止。天狗原から横尾尾根への上りはかなりの急勾配の悪路が続く。一歩一歩這うように進みやっとのことで横尾尾根分岐に到着。第一関門クリアーだ。

 南岳を通過し、南岳小屋前で昼食休憩。いよいよ大キレット越えだ。緊張の一瞬。ここからは龍野氏に先導していただくことにする。一歩一歩、慎重に足を進める。大キレットを無事通過し、長谷川ピーク(Hピーク)へ。狭いHピークも無事通過、A沢のコルでひと息入れる。このあとにはあの『飛騨泣き』が待っている…はずだった。しかし、ここかな、と思った箇所を通り過ぎ、北穂小屋が近くになって、「あぁ、あそこが『飛騨泣き』だったんだぁ…。」とやっと気づいた。なんてお気楽〜(^_^;)

 という訳で、飛騨泣きも無事通過。疲れがピークに達した頃ようやく北穂小屋到着。いったんザックを小屋の前に置き、北穂高岳頂上へ向かう。小屋の横の石段を登ればすぐに頂上。霧雨の中の頂上では何も展望はなかったが、全員無事ここまで来れたことに感謝。

 北穂小屋も大混雑。ここでも1枚の布団に2人が寝る状況。食事も3回目の交代でやっとありつけた。北穂小屋のスタッフはどの人もいい感じ。好感度100%、かな?(^_^)v ちなみに龍野氏、今夜は北穂のテン場へ。(テン場は小屋から15分ほど先にある。)

〔9月25日(日)〕 北穂⇒涸沢岳⇒奥穂⇒前穂⇒岳沢ヒュッテへ
 どうやらお天気は私たちの味方をしてくれたようだ。出発するころは霧雨程度、一応カッパを着てスタートしたが、歩いていくうちに雨は止んでくれた。幸先いいぞ!

 北穂から前穂への縦走路は急勾配&悪路の上り下り、落石に細心の注意を払い、岩を掴み、鎖につかまり、ハシゴに取り付く。「ひょっとして、こっちのほうがむずかしい?」などと内心思いつつ無心になって前を目指す。滝谷ドームを過ぎ、涸沢岳への上りの直前の最低コルでカッパを脱ぐ。雨は上がった。はるか眼下には涸沢カールが広がっている。紅葉シーズンにはまだ早いのか、カラフルなテントはまばらだった。ザイテングラートを歩く登山者の姿もアリくらいの大きさに見える。正面を見れば白い雲海に黒く浮かぶ笠ヶ岳。あっ、こっちには槍の穂先も見えている。文句なし!この勝負、一万尺クラブ穂高縦走隊の勝ちだ!!(台風17号は進路を変えて日本から離れて行ったようだ。よかった〜(^_^)v)

 涸沢岳から穂高岳山荘へ下り小休止の後、奥穂高へ。せっかく晴れた空もまたガスに包まれてしまった。まぁ仕方ないか…(ーー;) 登ること1時間少しで奥穂高岳到着。岩岩岩の岩の要塞のようなピーク。さぁっと晴れたガスの切れ間に西穂へ続く勇壮なジャンダルムが見える。「次の目標、あそこに決定!」

 奥穂から前穂への道は河童橋から見上げるあの吊尾根。本当なら、ここから上高地が一望できるはずだが、ガスに邪魔されて何も見えない。残念〜(ーー;) 狭い吊尾根の道を進み、1時間半ほどで広い紀美子平に到着。登山者でいっぱい。主の帰りを待つザックもいっぱい。みんな空身で前穂に向かっているようだ。私たちも昼食を済ませ前穂頂上へ向かう。手足をフルに使い30分で頂上到着。一瞬ガスが切れて展望が開けた。今しがた通ってきた奥穂が見えた。ジャンダルムも見えた。

 紀美子平に戻り、ザックを背負い、重太郎新道を通り、岳沢ヒュッテへ向かう。ガラガラゴツゴツ岩だらけの急勾配の下り坂にてこずる。ヒュッテに向かう途中、龍野氏とお別れ。拙い足取りの私たちを、辛抱強く先導してここまで来ていただき本当に感謝。私たちと別れてから、きっと彼は18時のバスに間に合うようにと、脱兎のごとくこの急坂を駆け下りたんだろうなぁ〜(^_^;)

 下ること2時間半、やっと岳沢ヒュッテの到着。ポツポツ雨が降り始めてはいたが、それこそ私たちが到着するのを見計らったように雨は大粒になってしまった。うん、お天気はやっぱり私たちの味方をしてくれている〜(^_^)v

 3晩目にして初めて,1人1枚の布団。手足を思いっきり伸ばして伸び伸び寝ることができた。

〔9月26日(月)〕 岳沢ヒュッテ⇒上高地⇒松山へ
 空は快晴。雨は早くに上がったようだった。遠くの雲海の中から朝日を浴びた乗鞍岳が頭を見せている。ヒュッテの上の方には西穂の稜線が朝日を浴びて輝いている。清清しい朝〜♪

 朝食後、岳沢ヒュッテを出発。上高地まで約2時間。穂高縦走の怖くも楽しかった思いを胸に歩く。なんだかまだ山から離れたくない。まだまだ歩いていたい。そんな気持ちで歩いているうちに上高地到着。あぁ、現実が待っている。バスに乗りアカンダナ駐車場で待つKOMPAS号まで戻る。登山靴を脱ぐ瞬間、ふと寂しさを覚えた。平湯温泉に立ち寄り、汗と汚れと疲れをすっきり落とし、遥か700キロ先の松山への帰路に着いた。

L 9月 1日(木)〜5日(月) 槍ヶ岳 【参加者】 7名 【天候】 まずまず 

槍ヶ岳

槍ヶ岳アルバムはここです。見てくださいね〜(^^)/

《メ     モ》

槍ヶ岳 上高地、槍沢を経て尖鋒に立つ

 槍ヶ岳、名にし負う山なり。樹林のかなた、朝日に白々と輝く槍の穂を遠望したのは、槍沢ロッジを発ってほどなくであった。車中そしてロッジと、2泊してやっと姿をとらえ、気分は高揚した。名は形状から推して知るべし。標高3180メートル、山岳標高日本第5位、ベスト5に入る。

 日本のマッターホルン、人気の山だけにルートは表と裏の銀座をはじめ、10に余るようである。今回のルートは、上高地、槍沢経由であり、梓川源流に至るお馴染みのコースと言えそうだ。

 〔9月1日(木)〕
 7名の編成で夜10時出立。上高地手前の平湯を目指す。車中泊である。

 〔9月2日(金)〕
 平湯のバスターミナルに到着。幸いにも好天、身支度を整え、朝食を済ませる。上高地行きのバスに乗り換え、焼岳直下にくりぬかれた安房トンネルをくぐると梓川に出合う。訪れるたびに、詩情をそそられる清流だ。

  盛夏を過ぎ、到着地のターミナルは人影が幾分少ないようである。早速河童橋に向かう。静と動、朝日を浴びた穂高連峰が悠然と聳え、とうとうと流れゆく梓川の川面と好対照をなしている。

 本日の宿泊地槍沢ロッジに向けて歩を進める。明神、徳沢で休憩し、横尾で早めの昼食を取った。屏風岩の大岩壁を左に見やりながら、槍沢沿いに再び歩き始める。一ノ俣、二ノ俣を過ぎる。いずれにも欄干付きのがっしりした橋が架かっている。このルートの利用者が多い証しである。

 上高地から6時間余りで槍沢ロッジに到着した。実質約5時間の歩行で、高度は300メートルほど上がっているだけである。見上げるような針葉樹林に囲まれ、沢の音が絶えない。ロッジは小規模である。1枚の布団に2人が寝るまでにひしめいている。人気コースの宿命と思っていたら、この小屋で「播隆祭」が催されるためでもあった。別枠で男女の一行50人ほどが投宿したのである。

 夕食後、その前夜祭が開催された。「槍ヶ岳開山播隆上人追慕登山」なる幟の下で、一般客も歓迎してもらった。播隆は、困難を極めながらも1828年(文政11年)に槍ヶ岳の頂上に達している。「播隆祭」はその追慕で、今年で27回目とのこと。なんと本祭は翌3日に頂上の槍ヶ岳山荘で行なわれる。奇しくも我々は、この祭りに連日参加することになったのである。上人をたたえる講話も2度拝聴した。両日ともビールや酒が振舞われ、歌舞音曲が入り、本祭では福引まであった。恩寵に浴すというより棚からぼた餅の気分、内心は品性を欠いた。

〔9月3日(土)〕
 昨日の高度300メートルどころか、今日は一気に1300メートルを上げる。予期したより好天、水を十分に補給して出立した。槍の穂は意外に早く望見できた。突出し、朝日を独り占めして映えている。槍沢の左岸を10分も歩かないうちであった。さすがに北アルプスのシンボルである。「よしっ」とテンションが上がってきた。天候に恵まれなければ、ただ岩の高みに登ったに過ぎなくなるが、今日は十分期待できる。

 ババ平辺りで高度は2000メートルを超える。頂上は、まだ隠れたままだ。大曲を通過してしばらくすると谷川が細り、すぐ左にくすんだ雪渓が現れてきた。右手斜面には、トリカブトやチシマギキョウが群青の花を開き、無数の花々と競い合っている。モレーン(氷河で運ばれ堆積した石や砂とのこと)を回り、天狗原との分岐に着く。勾配が増してきた。最後の水場を過ぎて間もなく、再び槍の穂先が見えてきた。青空に突き抜けんばかりだ。まさに丸見え、幸運に感謝である。

 播隆上人が籠り念仏を唱えたという播隆窟が右脇にあった。広大なU字谷を抜ける道は、槍の肩直下で急坂になる。あえぎあえぎ踏ん張りを利かす。

 穂先に立つまで、ガスよ巻かないでくれ。思いを共にしながら槍ヶ岳山荘に到着した。穂の岩壁には登る人、下る人が点々と取り付いている。昼食を後回しにして我々も穂に挑戦した。かなり崩れやすい崖だ。後続の若者が落石を起こし、あわやの場面も生じた。小槍を左に、岩にすがり、鎖に頼り、鉄梯子を踏み、皆でやっと念願の登頂を果たした。槍の尖鋒に立ったのである。頂上には一抱えもありそうな角張った岩がごろごろしている。2、30人はなんとか居場所を得られそうだ。まさに360度の眺望ながら、ちょうど山々にガスがかかりはじめ、携行した山座確認の展望写真はさほど活かせなかった。なにはともあれ集合写真、そこにはカナダの青年が入ってきた。聞けば立山から単独で縦走中とのこと、快活で好感が持てた。

 小屋のテラスで、今どき竹皮包みの弁当を開いた。ロッジ仕込み、味の濃い寿司である。槍の肩にゆったりと腰をすえ、端正な常念や岩稜連なる穂高を眺めながらの昼食は贅沢であった。

〔9月4日(日)〕
 早朝4時半、オリオン座が南の空にどんと輝いている。好天だ。小屋は、次への早立ちや御来光を仰ぐため穂に向かう動きでせわしい。穂の岩壁はまだどす黒い。ヘッドランプの列が登っていく。なるほど、穂先で御来光を浴びるのも一興であろう。

 今日は大喰(おおばみ)岳、中岳を経て横尾尾根分岐まで南下し、天狗原から槍沢に下る。眼前の大喰岳を挟み、常念岳、笠ヶ岳が左と右に対峙している。遠く富士も頭を出しており、名立たる山々は確認が追いつかないほど視界に入ってくる。 まず登頂した大喰岳は3101メートル、槍の隣りにどっしりと連なっている。山岳標高第10位である。つまりは今回、5番と10番に登ったのだ。槍は、時折薄いガスに隠れるようになってきた。 続いて中岳への起伏を進む。山頂近くは岩場で、梯子が架かっている。登りきるとなだらかな頂上に出た。飽くことのない雄大な眺めに、浩然の気が養われる。

 心を残しながら下山に移る。横尾尾根分岐に下って道を分け、天狗原を目指す。岩場の急坂が続く。右に横尾本谷のカール、左に槍沢のカールが広がっている。梯子場を過ぎ、ようやく天狗原のコルに着いた。氷河公園、天狗池は、氷河期の名残らしい。天狗池で昼食を取る。山小屋名物ちまきの弁当である。池には逆さ槍が映り、残る雪渓が岸近くまで迫っている。

 横尾山荘まで下る長い道のりが待っている。天狗原分岐に向け腰を上げる。分岐手前で幾株ものクルマユリが、鮮やかな橙赤色の花弁を反り返らせていた。花期を終えたチングルマの群生が殊更侘しい。

〔9月5日(月)〕
 横尾山荘は心地のよいところだ。外では飲める水が出しっぱなしにしてある。頂上では飲み水さえ有料であった。山小屋はやはり水のあるなしで格差が出てしまう。風呂も3日目にようやく入った。山高くあれば耐性を強いられる。それを乗り切るのが逆に醍醐味であろうか。

 昨夕は、我々の宿到着を待っていたかのように雨が降りだした。夜来の雨となり、山荘とは合羽をまとって別れ、上高地バス停にたどり着いた。

 「槍の穂先までは見るまでが長く、見てからがまた長い」(『週間日本百名山』8一橋大学学長 石 弘光)という述懐がある。槍沢を詰めるときこの辛さを味わったが、華麗な槍を存分に楽しんだ。

                                   = レポート 富永 琢見 = 

K 8月 27日(土) 剣山〜一ノ森 【参加者】 8名 【天候】 晴れ 
見ノ越出発!いい天気です。
西島到着。
雲海荘が見えています。
剣山頂上。ぐるり360度。
三嶺も見えています。
一ノ森へ向けて
きちんと整備された登山道
一ノ森から見た次郎笈と剣山
オニユリ?
一ノ森のピークです。
刀掛けの松に戻りました。
後は下るのみ!


《コースタイム》

 コンパス発 05:30→見ノ越登山口 09:30→西島 10:15→剣山頂上 11:10→一ノ森 12:07→一ノ森ヒュッテ 12:20(休憩〜13:05)
 →刀掛けの松 14:05→西島 14:28→見ノ越登山口 15:05→帰路温泉入浴→松山コンパス19:45


《メ     モ》

 8月最後の土曜日。秋先取りの山をのんびり満喫してきた。

 行き先は剣山から一ノ森。天気予報は『晴れ』。松山を出発し約3時間半で見ノ越到着。駐車場には車がいっぱい。夏休み最後の休日を剣山登山で締めくくるのだろうか、親子連れの姿も多い。

 空は快晴。太陽が眩しいほど輝いている。歩き始めてすぐに汗が流れ落ちる。しかし、いったん木陰に入ると驚くほど涼しい。吹く風は爽やかな秋の風だ。眺めも最高。空気が澄んでいて遠くまで見渡せる。

 剣山頂上にはたくさんの人。素晴らしい景色をおかずに弁当を広げているグループもいる。向こうからやってくる人たちの中に知った顔を見つけた。四国中央市のMさんご夫妻だ。Mさんたちは奥槍戸のほうから登ってきたらしい。剣山から一ノ森へ向かい槍戸山のほうへ下山するということだ。

 剣山頂上で小休止。雄大な眺めを楽しんだ後、一ノ森へ向けて出発。一ノ森までは約40分。道端の笹がきれいに刈られとても歩きやすく整備された気持ちのよい登山道だ。だんだんと小さくなる剣山や次郎笈を背に幾度かの軽いアップダウンを繰り返し一ノ森到着。きれいな蝶々やたくさんのトンボに迎えられた。

 一ノ森ヒュッテ前の広場で昼食タイム。炎天下ではあるが、吹く風はどこまでも爽やかで気持ちよい。コーヒーを飲み、ゆったりくつろぎ、ようやっと重たい腰を上げる。さぁ、下山だ。一ノ森から刀掛けの松へ向かう途中に『キレンゲショウマ』の群生地がある。花の時期はとっくに終わっているのだが、今年は花芽がそっくりシカの食害にあったそうだ。残念なことだ。

 初秋の剣山はたくさんの人で賑わっていた。のんびりといい景色といい空気に癒されてどの顔も満足気。帰路温泉で汗を流し、身も心もすっかりリフレッシュして松山へ帰ってきた。

J 8月 10日(水)〜14日(日) 表銀座縦走 【参加者】 7名  

槍ヶ岳

表銀座縦走アルバムはここです。見てくださいね〜(^^)/


《コースタイム》
 10日 コンパス発 5:00→長野県・松本IC→中房温泉(宿泊) 16:00

 11日 中房温泉(1,462m) 5:30→登山口 5:40→第一ベンチ 6:15→第二ベンチ 6:43→第三ベンチ 7:15→富士見ベンチ 7:55
    →合戦小屋 (2,363m) 8:30(スイカ休憩〜 8:50)→合戦沢の頭 9:00→燕山荘 (2,704m) 10:00→燕岳(2,762m) 10:55
    →燕山荘 11:25(昼ご飯〜11:55) →蛙岩 12:30→大下り 12:58→切通し岩 14:35→分岐 14:45→大天荘(2,850m) 15:15
    →大天井岳 (2,922m) →大天荘 (宿泊)

 12日 大天荘6:00→大天井ヒュッテ 6:35→ビックリ平 7:15→赤岩岳 (2,769m) 8:10→ヒュッテ西岳 (2,680m) 9:10
    →水俣乗越(2,480m) 10:30→東鎌尾根→ヒュッテ大槍 12:55(〜13:30)→槍岳山荘 (3,080m) 14:30(宿泊)

 13日 槍岳山荘 6:00→槍ヶ岳 (3,180m) 6:40→槍岳山荘 7:44→ババ平・槍沢キャンプ場 11:05 →槍沢ロッヂ 12:10
    →横尾山荘13:50(宿泊)

 14日 横尾 6:30→徳沢 7:30→明神 8:40→上高地・河童橋 9:35→シャトルバス 10:20→アカンダナ駐車場 11:10
    →平湯温泉入浴 11:20(〜 12:20) →東海北陸道→コンパス着 23:00


《 燕岳〜槍ヶ岳表銀座縦走 》

 待ちに待った夏休み。8月10日、うだるような暑さの松山を脱出!昨夏より念願の表銀座縦走に向けていざ出発!!

【10日】 松山から中房温泉へ〜

 朝5時、松山を出発し、途中休憩を挟みながら、長野県の中房温泉に到着したのが午後4時。今夜はここ、秘境の湯中房温泉に宿泊。松山のあの蒸し暑さなんてすっかり忘れてしまうほど快適な所。標高1,462m、石鎚山の土小屋とほぼ同じ標高だから、涼しくて当たり前?夕食後、点在する露天温泉を楽しむ。見上げれば満天に広がる星空。きれい〜♪松山ではこの何分の1も星の数は見えないだろうなぁ…。入浴後、明日からの表銀座縦走に向けて早めに就寝。

【11日】 中房温泉から燕岳を経て大天井岳へ〜

 朝4時起床。いよいよ縦走が始まる。私にはほぼ2ヶ月ぶりの山歩き。最後までみんなの足を引っ張らずに歩き通せるのだろうか?心の奥に、湧き上がる不安を押し込める。支度をし、5時30分、宿を出発し、少し離れた登山口へ向かった。

 中房温泉から燕岳へ登る合戦尾根は北アルプス三大急登の一つに数えられているきつい登りだ。登山口からそれはすぐに始まる。「これでかなり高度が稼げるんだ」と心に思い、急坂をこらえながら上っていく。第一ベンチ→第二ベンチ→第三ベンチ→富士見ベンチとしんどさがピークに達した頃に上手い具合に休憩ポイントがあり、うまく休憩を取りながらやっとの思いで合戦小屋に到着。

 合戦小屋の名物はスイカ!ここまでの急坂、「スイカ、スイカ」と目の前にエサ(スイカ)をぶら下げながら登ってきたわけだから、飛びつかないわけがない。一切れ800円也と決して安くはないのだが、ためらうことなくスイカを買い求めベンチに座って、ガブリと食らいつく。「甘い、美味〜いっ!!」 至福のひととき。ズボンの汚れも口の汚れも気にすることなく、皮の白い所まで無心に食べつくした。う〜ん、大満足(^_^)v

 小屋から急坂をひと登りすると合戦沢の頭。前方に燕山荘の赤い屋根が見えた。その右に目をやると燕岳がどっしりとした白く美しい姿を見せている。さぁ、あとひと頑張りだ。

 燕山荘に到着。ややお天気が悪くなってきたようだ。時折雨がぱらつくようになってきた。燕山荘にザックを置いて燕岳へ往復。燕岳は白い花崗岩からなる山。イルカ岩やメガネ岩などの自然の造形美に目を見張る。また足元の白い砂礫の斜面にはコマクサが可憐なピンクの花を咲かせている花の盛りはほんの少し過ぎているようだが、なんのなんの、まだまだ十分に美しい。斜面全体にコマクサが咲いているさまは息を呑むほどだ。

 燕岳から戻り昼食。しっかり腹ごしらえをし、大天井岳へ向けて出発。蛙岩(げえろいわ)あたりまでは起伏の少ない稜線歩き。足元にはコマクサがあちこち咲いている。あいにくの天気で展望はあまりよくないが、遠方には白い雲の合間に槍の穂先が頭をチラッと見せている。う〜ん、まだまだ遠いなぁ。(・_・;)

 一気に標高差100mを下る大下り(思ったよりすごくなかったけど…)を過ぎ次は登りにかかる。しばらく樹林帯の中。風がなく暑い。頑張って登っていくと再び視界が開け稜線に出た。ここからしばらくの水平な道は快適。風も涼しい。ここでもコマクサの群生が見られる。いいなぁ、この景色!

 切通岩に出た。鎖と階段で越えると、目指す大天井岳は目前だ。ゆるやかに登り分岐を左へ(右へ行けば大天井ヒュッテ)。ここからが辛かった。標高2,850mにある大天荘まで時間にしたら30分ほどの頑張りなのだが、しんどい。息が上がるから深呼吸をして息を整えようと思ってもできない。どんなにしっかり息を吐いても、吸い込めないのだ。空気の薄さに四苦八苦しながらもどうにか午後3時15分、大天荘に到着した。

 大天荘で宿泊手続き後、大天井岳頂上へ向かった。片道5〜6分の距離。途中2羽の雷鳥に迎えられ、あっけなく2,922mのピークに立った。展望はない。晴れていたら北アルプスのほとんどの山を一望できるのになぁ…。残念だ。大天荘に再び戻り夕食。夕食後外は雨が本格的に降り始めた。明日の天気の回復を祈りながら午後7時半就寝。

【12日】 大天井岳から東鎌尾根を経由して槍ヶ岳へ〜

 朝4時起床。昨夕からの雨は降り止むことはなかった。おまけにカミナリのおまけつき。当初は5時半に大天荘を出発する予定だったが、ピカピカと不気味に白く光り、ゴロゴロ雷鳴を轟かせるカミナリの中の出発は不可能だ。しばらく小屋にとどまり天気の回復を待つことにする。待つこと30分。どうにかカミナリはおさまったようだ。雨も穏やかな降り方になってきたので、午前6時、大天荘出発。

 今日は喜作新道を通り、赤岩岳から西岳へ向かい、水俣乗越を越え、東鎌尾根を通り槍ヶ岳へ向かう。カッパを着ているが、幸い上り坂以外はあまり暑くない。かえって肌寒いくらいだ。喜作新道はアップダウンが少ない道。赤岩岳まで尾根の東側を巻くように歩く箇所が多く風もあまり受けない。登山道脇にはトリカブトや、ダイモンジソウ、コバイケイソウなどたくさんの花が色とりどりに咲いている。お花畑の中を歩いているようだ。相変わらず雨は降っているが、思ったほど展望は悪くなく、右手にはゴツゴツした稜線の北鎌尾根やこれから行く東鎌尾根が姿を見せている。少し頑張り登りつめると赤岩岳頂上だ。標識も何もなく大きなゴロゴロした岩のピークだった。

 赤岩岳から西岳ヒュッテへ向かう道はほぼ平坦な道が続く。1時間ほどで西岳ヒュッテ到着。ここから少し行くと長い2段のハシゴを下る。雨なので滑らないよう足元に細心の注意を払う。いったん下りきり、再び急坂を越えた次の鞍部が水俣乗越だ。水俣乗越からダイレクトに槍沢にも下れる。昨夜から今朝にかけての雷雨でテント泊をしていたグループはカミナリがこわいからと、槍沢に下っていった。彼らを見送り、一息入れた後、表銀座コースの核心部、東鎌尾根へ取り付いた。

 東鎌尾根は岩稜のヤセ尾根が続き、途中には鎖やハシゴが何箇所もあり、おまけに雨。緊張感を持って通過しなければならない。東鎌尾根に差し掛かると、それまではどうにかあった展望も、ガスに包まれ何も見えなくなってしまった。次々と現れる難所を細心の注意を払いクリアしていく。高所が苦手な人には絶対通れない道だろうなぁ、とふと留守番の夫の顔を思い浮かべてみた。うん、不可能間違いなし。

 標高2,480mの水俣乗越から悪戦苦闘すること2時間半でヒュッテ大槍に到着。降り続く雨の中、小屋の人のご好意で中で休憩をとらせていただいた。肌寒い中ストーブの炎がありがたい。感謝。一服してから今日の最終目的地槍岳山荘へ向かう。雨はますます本格的に降ってきた。足元はゴロゴロ大小の石が転がり歩きにくい。最後の頑張りで午後2時半、槍岳山荘に到着。

 槍岳山荘到着後、槍の穂先へ向かう予定だったが、中止。部屋でのんびりくつろぐことにした。夕食後、午後8時就寝。明日の天気はどうだろう…。

【13日】 槍の穂先へ〜そして槍沢を下り横尾山荘へ〜

 朝4時起床。支度をして朝食。外は雨は降っていないものの、何も見えない。何もかもが真っ白いガスに呑み込まれてしまっている。「槍の穂先、どうする?」と言う気分だったが、せっかくここまで来たんだもの、やっぱり行かなくっちゃ!と俄然やる気になり、カッパを着てカメラを持ち穂先へ向かった。同じ考えの人、他にも多数あり。大勢が穂先へ向かっている。たとえ何も見えなくてもやはり3,180mのピークには立たなくっちゃ!穂先攻略への道は岩登りとハシゴ登りだ。三点確保&滑らないようしっかり気をつけて、穂先到着。小雨の中で記念撮影をし再び槍岳山荘へ。下りは上りの数倍の注意が必要。焦りは禁物。そして笑顔で全員穂先から戻った。

 午前7時45分、荷物をまとめて槍岳山荘を後にした。槍沢を下り横尾山荘を目指す。石ころだらけの長い長い下りのコースだ。途中雨が上がり晴れ間が広がり、カッパを脱ぐ。するとすぐにまた雨が降り始め慌ててカッパを着る。これをいったい何度繰り返しただろう?(・_・;) 槍沢には雪渓が多く残っていて去年とは景色が違って見える。自然災害か、谷筋を大量の土砂が埋め尽くしルートも少し変わっているようだった。

 午前11時過ぎ、ババ平の槍沢キャンプ場到着。ここで昼食タイム。横尾はまだ遠い。ゆっくり休憩を取り出発。しばらく行くと人で賑わう槍沢ロッヂに到着。早々と生ビールで乾杯をしている人たちの横でちょっと一服。「横尾山荘に着いたら即、生ビール!」横尾での乾杯を頭の中に思い浮かべ、最後の踏ん張り。思いのほか長い道のりだったが、午後2時横尾到着。

 みんなが揃ったところで早速生ビールで乾杯!!「ふぅ、美味い!!」(*^_^*) 合戦小屋のスイカと言い、横尾山荘の生ビールと言い、頑張った後のご褒美は格別の味がする。

 3日間、本当によく歩いた。中房温泉で胸の奥に抱えた不安はどこへやら、どうにかあまり迷惑をかけずに仲間と同じ歩調で表銀座コースを歩き通せたことがうれしかった。明日は横尾から上高地まで最後の歩きの後、松山への帰途につく。体にはしっかり疲れもたまっているようだ。でも、まだ何か物足りない。まだ何かやり残した事があるような気がする。まだ山から離れたくない。まだ山を歩いていたい。いつまでもずっと歩いていたい…。夕暮れ時、少し感傷的になってしまった私は横尾大橋のたもとで一人ぼんやりと佇んでいた。

【14日】 横尾から上高地へ、そして松山へ〜

 昨日までの雨模様の天気とはさようなら。なんで最後の日に天気が回復するわけ!?と文句を言いつつ、朝6時半横尾を出発。徳沢、明神そして上高地への約15キロの道のりをひたすら歩くこと約3時間、午前9時半過ぎ、たくさんの人で賑わう河童橋のたもとに到着。後はシャトルバスに乗り、平湯まで。平湯温泉で4日間の汗と汚れと疲れを落として、松山へ〜。お盆の高速の渋滞を覚悟していたが、ことのほか順調に車は流れており、夜11時前松山に無事到着した。 

 今回は残念ながら槍ヶ岳はほんの少ししか見ることができなかった。歩き始めは遠く小さく、そして進むにつれてだんだん近く大きくなる槍ヶ岳を見ながら表銀座を縦走するという夢は叶わなかった。その夢をかなえるため、きっとまたいつか槍ヶ岳を目指して表銀座縦走に挑戦しようと思う。

I 7月 13日(水)〜18日(月) 南アルプス・荒川三山〜赤石岳縦走 【参加者】 8名  

富士山

荒川三山〜赤石岳縦走アルバムはこちらです。


《コースタイム》
 13日 コンパス発 23:00(車中泊)→ 14日 畑薙第一ダム手前駐車場(東海フォレスト送迎バスに乗り換え) 12:30
     →椹島ロッジ13:30(宿泊) 18:30

 15日 椹島ロッジ 1,123m 6:20→清水平(水場) 9:35→蕨段 2,070m 10:33→見晴台 11:10→駒鳥池 12:02(〜12:50)
     →千枚小屋 2,610m(宿泊)

 16日 千枚小屋 6:00→千枚岳 2,879m 6:45→丸山 3,032m 7:53→東岳(悪沢岳…日本百名山) 3,141m 8:41
     →中岳 3,083m 10:25→前岳 3,068m 11:00→荒川小屋 12:50(宿泊)

 17日 荒川小屋 6:00→大聖寺平 2,720m 6:40→小赤石岳 3,081m 8:20→赤石岳 3,120m 8:55 北沢源頭 2,750m 10:20
     →富士見平 2,720m 11:35→赤石小屋 2,540m 12:25(〜13:00)→樺段 1,850m→椹島ロッジ 17:05(宿泊)

 18日 椹島ロッジ 7:50→送迎バス→畑雉第一ダム手前駐車場 8:50→コンパス着 20:00


《メ     モ》

荒川三山と赤石岳縦走

 荒川三山は、東岳(悪沢岳)・中岳・前岳からなる。この3座の南方に赤石岳が位置している。百名山に該当しているのは、悪沢岳と赤石岳である。今回の縦走は、大井川上流の椹島(さわらじま)を拠点にして北上、千枚小屋を経て西に回り、荒川小屋、赤石小屋をたどるコースを取った。丸山・小赤石岳を含めると、3000メートル以上の山が6座になる。

 気を揉(も)んだのは天候、なにぶん梅雨が明けておらず、週間予報もかんばしくない。幸いにもこれは杞憂に終わった。まずは好天、いずれの頂上でも富士が視界に入り、ぐるり眺望を楽しめた。以下、日を追って書き記す。

 〔13日(水)〕 出発日である。ただ時刻は夜11時、走り始めて1時間で日が変わる。

 〔14日(木)〕 実質の移動日。東名高速道路掛川ICから大井川沿いに上り、椹島ロッジに入った。大倉喜八郎を初祖とする東海フォレストの経営で、広大な社有地の一角にある。2、3人に分かれて宿泊でき、入浴もできた。丸太造りのレストハウスは瀟洒(しょうしゃ)で、売店や食堂になっている。

 〔15日(金)〕 いよいよ踏み出す。空気は澄み切り、濃緑の谷底から青空がうかがえる。いい気分だ。ただ、千枚小屋まで高度を1500メートルほど上げなければならない。土小屋から石鎚のほぼ3倍、いささか体力が気になる。林道が千枚小屋近くまで抜けており、途中登山道と交差する。そこに架かる鉄梯子からさらに登る。季節遅れとも思われるシャクナゲが迎えてくれた。花はやや色浅い。清水平近く、流れ出る水の脇で休む。高度を半分ほど上げた地点になる。

 蕨段(わらびだん)を過ぎると、頂上に雲のかかった赤石岳が見えてきた。シラビソの林を行くと駒鳥池に出会う。周囲数十メートル、逃げ場のない水が貯まってできたようだ。ここで昼食を取る。ロッジのおにぎりはなかなかの味だ。もう2400メートルを超えている。かなりきつくなってきた。

 再びシラビソの原生林に入り、ごっちらごっちらと登る。「もうすぐですよ。」下ってくる人が、少しばかり先を行く人を励ましている。千枚小屋の屋根が樹間から見えてきた。無数の白花、黄花が足下に咲き、斜面に広がっている。到着だ。高度2610メートル。みな安堵の表情に変わる。

 小屋はかなり新しそうだ。野外テーブルで飲むビールは格別、山の味である。南面には、双耳峰の笊(ざる)ヶ岳をはじめ山稜が連なって見える。しばらくして頂上の隠れていた富士がくっきりと姿を現してきた。成層火山の典型、他を圧して余りある堂々とした山容に魅せられる。

 夕食は5時。腹ごしらえができると、まだ明るいのに2階で枕を並べた。お互いの寝袋や毛布が触れ合う程度でかなりゆったりしている。鶯の声を聞きながらの就寝はついぞない。たまらず戸袋から雨戸を引き出し、暗くした。1時ころ、さすがに目が覚めた。独り屋外に出てみる。天気の懸念どころか、満天の星空、その密度に圧倒される。牽牛、織女、夏の大三角が白雲と見まごう天の川をよぎり、カシオペアの輝きも冴えている。深遠な美だ。好天を確信して再び眠りに就く。

 〔16日(土)〕 「富士山がきれいよ。」未明に南の窓辺からささやきが聞こえてきた。予期どおりの好天である。千枚小屋を発ち、快調に歩き始める。40分ほどで千枚岳に到着。今回最初の頂上到達である。富士がいちだんとよく見え、今後踏破する山稜が、描いていた概念と一致してくる。

 なだらかな山容の丸山を目指す。いきなりガレた急坂を下り、緩やかに登り返した。丸山は、3032メートルの高峰である。千枚岳より少し高いだけながら、3千を超すとやはり重みが加わる。

 ときどき富士を振り返り、頂上の雲が取れた赤石岳を左に見やりながら進む。清楚な「ハクサンイチゲ」を接写する。やがてこの縦走の最高点となる東岳に着いた。3141メートル、南アルプス第3位の高さである。一名「悪沢岳」。名の所以を知らない。深田久弥は、この名で呼んで欲しいと記している。山頂は岩場、展望は360度、富士はあくまでも秀麗である。 稜線を行く。「ミヤマシオガマ」を撮った。名は後で小屋の図鑑に頼った。赤く反り返った花びらが丸くまとまり、レンゲのようだ。葉はニンジンを思わせる。「ミヤマ」が付くのに「ミヤマバイケイソウ」もあった。いや、花の名に疎い。 がっちりした中岳避難小屋に着いた。案内書のとおり、管理人が一人滞在していた。7、8月のみという。すぐ上の中岳は3083メートルである。ここも眺望に優れている。

 次いで赤石方面との分岐に到った。ザックを置き、前岳にピストンした。さすがに空荷は楽である。前岳頂上は薄くガスっていた。それでも展望はきく。南面のカールはお花畑、とにかく広い。南アルプスの名所であろう。急坂を下りながら存分に楽しんだ。「クロユリ」の花も点在、頭を垂れ、詫びるように咲いている。名のとおり黒ずみ気取りがない。北海道辺りの「クロユリ」とは別種か、はじめて見た気がする。長い坂を下りきると荒川小屋である。

 〔17日(日)〕 前夜から寒くて眠れない。寝袋に毛布1枚が辛い。夜中にザックの底からセーターを取り出して着込んだ。ズボンと厚手の靴下も履いた。音の出にくいビニル袋に入れたはずなのに、寝静まった空気を破ってしまった。トイレと水場は50~70メートルの坂を下った所にあり、不便をきたした。水は常時勢いよく流れ出ている。すぐに手が痛くなるほど冷たい。

 赤石岳に向かう日だ。大聖寺平へとトラバースする途中で小雨が来た。初めて合羽を着用する。 小赤石岳の肩近くは急斜面である。登りきれば3030メートルの高度に達し、やがて小赤石岳頂上である。北西から猛烈な風が吹き付けてくる。横殴りの雨はまるで霰(あられ)だ。手袋をした手先も冷えてきた。やせ尾根を越えて、赤石岳に立つ。赤石山脈の盟主で3120メートルある。幸いなるかな、雨は上がり、視界もぐんとよくなった。四囲がよく見渡せる。富士は相変わらず威風堂々の姿、北には雪渓越しに荒川三山、南には聖岳が連なり、稜線には延々と登山道が伸びている。

 無事乗り越えてきた喜びを抱き、名残を惜しみながら下山に移る。分岐から東に下る道は険しい。谷底には雪渓が残っている。急坂を半ば下ったころ、順調に来ているので今夜の赤石小屋泊りを変更し、椹島ロッジにする代案が浮上した。赤石岳の天辺からきっかり2000メートルの降下になる。

 富士見平で最後の展望をし、赤石小屋に到着した。荒川小屋仕込みの弁当を開く。昼食後、5時までには椹島ロッジに降りられるという見通しのもとで、予定変更に踏み切った。明日の行程を今日に取り込み、高度を新たに1400メートル下げる英断である。大倉尾根とも称される東尾根をとぼとぼとスローペースで下った。結局5時20分、やっとロッジに到達した。朝6時出発、11時間20分の長い山入りとなった。予定変更で多少の齟齬(そご)も生じたが、とにかく無事歩き通した満足感は大きい。木の香のまだ抜けないレストハウスに陣取り、生ビールで乾杯、気勢を上げた。

 〔18日(月)〕 ロッジ泊で疲れを癒し、静岡市を抜けて帰路に就いた。折しも東海が梅雨明け。

 <余話2題>

 (その1) 今回縦走した広大な山域は、大倉喜八郎がかつて購入し、系列会社東海フォレストの所有と聞く。米寿を過ぎた大倉翁は、大正末に一行200人を随え、椹島から籠に乗って赤石岳に登ったとのこと。今も地図に大倉尾根とある。ロッジの敷地には、記念の歌碑が建っている。

 (その2) 荒川小屋で単独縦走中のうら若い女性と語り合い、夕食をともにした。入山して10日目、まだ数日歩くとのこと。「下界で変わった出来事はなかったですか。」と、仙人めいた質問。応対さわやか、まだ娘さんのようだ。「山男にゃほ−れるなよ」。いや、ロマンスが生まれるか。   《レポート 富永 琢見》

       

H 6月 11日(土) 面河〜石鎚山〜土小屋 【参加者】 15名 【天候】 雨(どしゃ降り)のち曇り 
登山口は雨です。
谷筋はすべて滝のよう
音を立てて流れています。
気をつけて〜
足場の安定していない箇所も…
頂上小屋で〜
中で休ませてもらいました。


《コースタイム》

 コンパス発 4:30→面河渓谷 6:30(車1台関門へ回送)→渓泉亭 7:10→面河登山口 7:35→霧ヶ迫(水場) 8:55
 →愛大小屋 11:05→シラベ林水場 12:30→弥山 13:15(休憩〜14:15)→二ノ鎖小屋→土小屋16:05→定期バス16:30
 →石鎚スカイライン→面河関門17:10→帰路温泉(古岩屋荘)入浴→コンパス着 20:00


《メ     モ》

 これほどまで雨に降られた例会は珍しい。今日から愛媛県も梅雨入り、平年より1週間遅れていたそうだ。天気予報でも間違いなく雨。しかし今回は行くことに決定。カッパ着用登山を覚悟しての出発となった。

 登山口から歩くこと1時間、カッパの中はまるでサウナ状態、急な坂道を文字通り流すような汗をかきながら歩いてきた。空から落ちてくる大粒の雨に負けじと体中の汗腺から大粒の汗が噴き出し、下着までぐっしょり濡れている。暑さに負けてしまいそうだった。最初の水場である霧ヶ迫が思った以上に遠く感じられ、少し手前で休憩を取る。暑い、とにかく暑い!!おまけにブヨが「待ってましたッ!」とばかりに顔の周りに群がってくる。やめてくれーーー!でもしっかり刺されてしまった(;>_<;)

 暑さとは裏腹に、雨で木々の緑はいっそう鮮やかさを増し、輝いているようだった。静かな森の中、雨音だけが耳に聞こえる。日頃のストレスもこの雨音と木々の優しい緑色にいつの間にか消え去っていったようだ。

 尾根道に出てしばらくいくと、右手に石鎚山が姿を現すのだが、さすがに今日は見えない。景色はすべて白いガスが包み込んでいる。雨脚は強さを増してきたようだ。登山道は所々川のごとく水が流れ、油断すると足首まで水に使ってしまうほど…(ーー;)。あれほど暑くてたまらなかったのがうそのように、汗は出なくなった。あの1時間で体中の汗は出つくしたのだろうか?体は冷えてきているようだ。やっと愛大小屋に到着。止まっていると寒くなってきた。

 晴れていれば素晴らしい眺めの笹原を爽快な気分でシラベ林へ向かって歩くのだが、今日はそれもなし。変わりにアドベンチャー気分。谷筋になっている所はすべて、上部から水が音と立てて流れ落ちてきている。まるで滝のようになっている所もある。落ちてくる滝の飛沫を浴びながら、ちょっとした沢登り気分を味わいながら先へ進む。しかし、場所によっては朽ちかけた丸木橋を通らなければならなかったり、ザレ落ちて土むき出しのところに辛うじてつけられた踏み跡を注意して通過したり、一つ間違えれば取り返しのつかないような場所が数多くあり、全員慎重に通過していった。

 シラベ林の水場で少し休憩をし、弥山へ向かった。体はもう冷え切っている。やっと弥山に到着したが、強風と大雨の山頂に人気はない。頂上小屋に入らせていただき、中で昼食タイム。暖かいストーブと暖かいお茶のおもてなしが本当にありがたくうれしかった。

 冷えた体も十分温まり、下山開始。土小屋へ向かう。バスの時間まで2時間半ほど。ゆっくり歩いても余裕で間に合うだろう。あれほど降った雨もうそのようにやんだ。時折ガスが晴れて景色も見えてきた。服もザックのみんなびしょ濡れだ。16時過ぎ、土小屋に到着。16時半土小屋発のバスに乗り面河へ降り、乗ってきた車に戻った。

 冷え切った体で古岩屋荘の風呂へ〜ゆっくり湯船に浸かりやっと人心地ついた。

 今回は大雨の登山となったが、自分自身の日頃の雨対策の甘さを痛感させられた。雨だから山へ行かない、と普段は雨から逃げているが、たまにはこうして雨中の登山を経験するのも悪くないと思った。次回はしっかり雨対策をとった上で、のことだが…。(^_^;)

G 6月 2日(木)〜5日(日) 屋久島 【参加者】 7名 【天候】 おおむね晴れ 


《コースタイム》

 2日 コンパス発 4:00→八幡浜港フェリー 6:20発→別府港着 8:55→大分・九州自動車道→鹿児島・姶良IC
    →鹿児島港(13:40着 昼食) 15:30発 高速艇トッピー→屋久島・安房港着 18:05→安房・民宿前岳荘(宿泊) 18:30

 3日 前岳荘 5:03→淀川登山口 6:05→淀川小屋 6:45(朝食〜7:05)→小花之江河 8:35→花之江河 8:40(〜8:50)
    →黒味岳分岐→投石平 9:34(〜9:50)→栗生岳 11:40→宮之浦岳 12:00(休憩〜12:55)→焼野三叉路13:15
    →平石岩屋13:45→新高塚小屋15:10(〜15:20)→高塚小屋16:10(無人小屋泊)

 4日 高塚小屋 6:00→縄文杉 6:05→夫婦杉 6:35→大王杉 6:40→ウィルソン株 7:16(〜7:30)→大株歩道入口 7:55
    →トロッコ道 (約1時間10分)→三代杉 9:00→楠川別れ 9:05→辻の岩屋 9:50→辻峠 10:00→太鼓岩往復約40分
    →辻峠10:45→白谷山荘11:28(休憩〜12:18)→白谷雲水峡原生林歩道 →三本足杉 13:15→白谷雲水峡入口13:45
    →バス停13:55→定期バス14:00→宮之浦港14:35→民宿たけすぎ 14:50(宿泊)

 5日 たけすぎ 9:00→(徒歩10分)→宮之浦港 高速艇トッピー 10:20発→鹿児島港 12:55着→姶良IC14:17
    →九州・大分自動車道→別府港18:25着 別府港19:20発フェリー→三崎港着 21:30→コンパス着 23:50


《メ     モ》

縄文杉

                 ☆★☆《’05屋久島探検隊》アルバムは こちらからどうぞ〜 ☆★☆


 1年ぶりに訪れた屋久島は、奥岳一帯がピンクや白のシャクナゲ色に染まり、それはもう息を呑むばかりの美しさだった。後で聞いたところ、今年は10年に一度のシャクナゲの当たり年らしい。おまけに2日間ともお天気に恵まれ、なんと言う幸運!!


 6月3日、安房・前岳荘午前4時起床。外は雨だった。2日は雨、特に午前中はかなり降ったらしく、鹿児島からの飛行機は3便が欠航したそうだ。今朝もまだ昨日の名残の雨が降っていたが、前岳荘のご主人の運転する車で淀川登山口向かう頃には雨も上がり、空が明るくなってきた。これはいけるかも…。

 6時5分、淀川登山口出発。もちろんカッパはザックの中。重たいザックを背負う身に、カッパを着ないで歩けるのはなんとありがたいことか…。6時45分淀川小屋到着。ここで朝ごはん。去年は小屋の周辺は人・人・人だったが、今年は少ない。腹ごしらえも終わり、宮之浦岳を目指して出発。 

 背の高い木々が生い茂り、うっすら暗い登山道。暗いトーンのモスグリーンや茶色の中に鮮やかな色彩を発見!! ヤクシマシャクナゲだ。濃淡さまざまなピンク色の花を咲き誇らせている。一歩一歩の重さを一瞬忘れる美しさだ。ここにも、あそこにも、とヤクシマシャクナゲを目で追ううちに小花之江河に到着。去年はガスの中、ヤクシカ以外何も見えなかったが、今年は違う。屋久杉林に囲まれた美しい湿原がはっきり見えた。こんなきれいなところだったんだぁ〜。感激!!

 小花之江河から花之江河はすぐだ。屋久杉に囲まれた高層湿原。振り向くと、濃い緑の中に鮮やかな色彩のヤクシマシャクナゲがそこらじゅう咲いている。正面には黒味岳がドーンと聳え立ち、頂上に立っているアリンコのような人影まで見て取れる。そうか、こんな景色が隠されていたんだ…。静かな湿原の中の木道を歩き、先へ進む。

 黒味岳分岐を過ぎ、投石平へ。考えは人それぞれだろうが、ここ投石平のシャクナゲが一番だ、と言う人に出会った。確かに素晴らしい。少し小高い岩の上に立ち、ぐるりとあたりを見渡せば、ここはシャクナゲのお花畑。満開にはまだ少しだけ早いようだが、十二分に美しい。大満足。はるか遠くには目指す宮之浦岳が見えてきた。う〜ん、まだまだ気は抜けないなぁ。頑張ろう!!

 歩き始めると急登が続き、足元には石がゴロゴロ。筋肉が悲鳴を上げそうな道。重たいザックを背負っているからなおさらだ。投石岳、安房岳の斜面をトラバースして進む。宮之浦岳がだんだんと近づいてくる。ゴツゴツ露出した巨石がいくつもいくつも見える。今まで写真でしか見た事がなかった光景に、疲れを忘れさせられる。

 宮之浦岳を目前にして道は一気に上りにかかる。段差の大きな急登、木の階段や石を足がかりに一生懸命登っていく。でっかい岩の栗生岳を過ぎ、ひたすらヤクザサ帯を登りつめれば宮之浦岳だ。正午到着。宮之浦岳の上には青空が広がっている。展望は360℃。頂上からは咲き競うシャクナゲがそこらじゅうに見える。すぐ西隣には屋久島第2の高峰永田岳。どれもこれも去年はまったく見えなかったものばかり。万歳だー\(^O^)/。頂上で食べた前岳荘弁当はやけに美味しかった。

 午後1時、今日の最終目的地、高塚小屋目指して出発。下り始めるとあたり一面ヤクザサの海。ヤクザサの中にはヤクシマシャクナゲが群生し、そのどれもが花を咲き競わせている。10年に一度の巡り合わせに感謝!焼野三叉路からゆるやかなアップダウンを繰り返しながら進む。前方でヤクザサの茂みに何やら動いている。ぴょこんと顔をのぞかせたのは一心不乱に笹を食べるヤクシカだった。可愛い〜♪

 午後になると日差しもきつく、暑さにあえぐ様になった。下るにつれてヤクザサが姿を消し、シャクナゲの背も高くなり、屋久杉やヒメシャラが姿を見せてきた。ようやく日陰に入ることができ、ヤレヤレ〜(^_^;) 新高塚小屋で小休止。去年人で溢れかえっていたここも今年は中に2人ほどしかいないようでやけにひっそりしていた。目指す高塚小屋はここからあと1時間ほどだ。疲れはピークに達しているが、最後の気力を振り絞って頑張る。

 高塚小屋が近づいてきた。きちんと登山道が整備され、木の根を保護するための木の階段が増設されていた。高塚小屋の周辺には立ち入れない箇所が作られており(去年テントを張った場所も立ち入り禁止だった)、雰囲気そのものが変わっていてびっくり。しかし小屋は去年のままだった。テント持参の私達だったが、小屋に1人しかいないので今夜は小屋で寝ることに…。明るいうちに寝床を整え、小屋の外で夕食。水はここから歩いて5分ほどの縄文杉の下の水場に汲みに行った。

 夕食後、同宿の3名の登山者たちも加わり、しばし山談義に花を咲かせ、夜8時就寝。静かな夜だ。

 6月4日、朝4時半起床。まだ暗い中、手際よく?寝床を片付け外へ出て朝食。支度を整え6時出発。縄文杉はすぐそば。ゴールデンウィークあたりに縄文杉傷をつけられたとニュースになっていた。山の奥深く、こんな静かな場所に立ち、無言ながら威厳をたたえ持つ縄文杉に対して、なぜ、そんな行為を行う気持ちになるのだろう。その人の持つその心が、悲しくなる事件だ。

 縄文杉に来年の再会をひそかに約束し、先へ進む。ここから先は巨木展示場のような道だ。頭上を黒々覆う巨木の中をひたすら下っていく。夫婦杉に大王杉、いかにもでっかいぞ、と言うネーミングだ。その先にはウィルソン株。株の中には木魂神社が祀られている。中から角度を決めて空を見上げるとハート型に切り取られた空が見える。ぜひお試しあれ!

 ウィルソン株から約30分ほど急な坂道を下ると大株歩道入口につく。ここから軌道敷きの単調なトロッコ道。1時間10分で楠川の別れ到着。単調な歩きの後、辻峠まではまた上り坂メインの道となる。汗をかきフウフウ言いながら辻峠到着。ここで重たいザックを置いて、絶景の広がる太鼓岩へ往復してくる。木の根を掴みながら格闘すること約20分で太鼓岩到着。こわいくらいの高度感。目を見張るばかりの絶景。はるか遠くに太忠岳の天柱石も見えた。

 辻峠へ戻り、再びザックを背負い、白谷雲水峡を目指す。このあたりから『もののけの森』が始まる。宮崎駿監督の作品のモデルになった場所として有名なところだ。水と苔の森に目も心も体も癒されるようだ。マイナスイオンをたっぷり体に吸収しながら白谷山荘到着。ゆっくり1時間、昼食タイムを楽しむ〜♪

 昼食後、白谷雲水峡原生林へ。緩やかに流れる川の音をBGMに苔むした石や木々の濃淡さまざまな緑色の世界を楽しみながら歩いていく。はるか太古の昔へタイムスリップしたような気分に浸りながら進んでいく。午後1時55分、白谷広場に到着。さっきまでのゆったり気分はここで吹っ飛んだ。宮之浦行きのバスの出発は午後2時。後5分しかない。バス停はこの少し先だ。急げ!!(次のバスは4時10分、2時間待ちになる。)走ってバス停に行き、バスに乗り込む。すぐにバスは出発。太古から現在に引き戻された5分間だった。(ーー;)


 屋久島は1ヶ月に35日とも、1週間に10日とも、雨が降ると言われている島だ。それほど雨の多い島だから今回も雨降りの中、カッパを着て歩くのは必至だとの覚悟で行ったわけだが、意に反して雨が降ったのは出発した2日のみで、後は帰るまでお天気に恵まれた。おかげで写真でしか知らなかった風景をくまなく見ることができ、大満足だった。

 またヤクシマシャクナゲが10年ぶりの大開花を見せてくれたとあって、本当に幸運に恵まれていた。

 下山後、時間があったので宮之浦港近くの屋久島環境文化村センターへ行き、『屋久島〜森と水のシンフォニー』と言う約20分の映画を鑑賞。屋久島の雨の秘密を垣間見てきた。

 今回、持って行ったテントは山岳6人用×1、2人用×1、1人用×1の計3張り+ツエルト×2だったが、幸い小屋が空いていたため使わずじまいだった(おかげで翌朝の出発準備がスムーズだった\(^O^)/)。しかし、いつ行っても今回のように空いているわけではないので、万が一のことを考えるとテントやツエルトは持っていくべきだろう。テントを設営できる場所が大変限られているのでそのことも忘れずに…。

F 5月 21日(土)〜22日(日) 阿蘇山高岳・中岳 【参加者】 7名 【天候】 21日…晴れ / 22日…雨のち曇り 


《コースタイム》

 21日 コンパス発 4:00→八幡浜港フェリー 6:20発→別府港着 8:50→やまなみハイウェイ→長者原 10:15→阿蘇 11:30
     →阿蘇火口観光(昼食)→阿蘇郡・国民宿舎南阿蘇(宿泊) 15:10

 22日 宿舎出発 8:10→美術館駐車場 8:45→仙水峡道路(シャトルバス)→仙水峡(登山口)9:17→仙水尾根
     →高岳 11:12→中岳 11:40→中岳稜展望所→仙水峡ロープーウェー上駅舎 12:10(休憩〜12:45)
     →仙水峡 13:20→仙水峡道路(シャトルバス)→美術館駐車場 13:45→やまなみハイウェイ
     →由布岳温泉入浴 15:20(〜16:10)→別府港フェリー 19:20発→三崎港着 21:30→コンパス着 23:50


《メ     モ》

左・根子岳、右・高岳

                 ☆★☆阿蘇山 高岳・中岳アルバムは こちらからどうぞ〜 ☆★☆


阿 蘇 山   仙酔峡から高岳・中岳を踏破

 阿蘇の最高峰高岳と中岳に登った。共に阿蘇五岳に属した火口丘、広大なカルデラに聳え立っている。溶岩と火山礫の急坂を登り、噴煙を見やり、地球の生い立ちをも実感する行程をたどった。

 〔1日目〕ミヤマキリシマを楽しみ、大火口を見下ろす 

 お決まりとも言える阿蘇パノラマラインを経て、火口西周辺を散策した。ミヤマキリシマが群生し、花咲き競う好期であった。花の色に染め上げた「阿蘇山上つつじ祭り」の幟がはためき、華やいでいる。このミヤマキリシマ、花期にはずれがあるのを見極めることになった。翌日の仙酔峡では、高度が低いためか、既に花期が過ぎていたのが惜しまれる。

 火口まで車で登った。何回か乗ったことのあるロープウェイは、赤錆びて休止中である。火山ガスで傷んだらしい。ガスに対する警告がしきりに放送されている。登山規制もされるとか、さすがに活火山である。大火口には凄みがある。地球の息遣いを感じる。泥土が煮えたぎり、吹き上がった白煙は幾重にも層を重ねた火口壁を抜けていく。北側の壁を越えた高みに、火口東の展望台がうかがえる。明日はザックを背負って通過する地点である。

 名物と言われる「だご(だんご)汁」で昼食を取り、「国民宿舎南阿蘇」に移動をする。ひなびた温泉地であった。「地獄温泉」が近くにあり、勧められるままに浴衣がけで出向いた。このころ雨を予感する天候に変わってきた。

〔2日目〕高岳・中岳を踏破する

 天候は陽から陰、降水確率は90パーセントに上昇、我々の出発に合わせるように降り始めた。だが、嘆いていても事ははかどらない。合羽登山を覚悟した。

 登山口は仙酔峡である。ここでもミヤマキリシマを当て込み、「仙酔峡つつじ祭り」と銘打ってイベントを開催中であった。一般車は通行止めである。麓で身支度を整え、シャトルバスに乗った。咲き残る花がもう2割ほどだというのに、祭りの会期は6月上旬まで設定してある。花期の予測が難しかったのであろう。

 仙酔峡ロープウェイ下駅でバスを降り、ミヤマキリシマの大群落を縫って登り始めた。きのう立ち寄った山上とは異なり、やはり花は終わりかけている。高岳頂上付近はガスに包まれ、中岳への稜線も定かでない。小雨が降ったり止んだりする。九重山程度の火山道かと思っていたが、岩場の連続である。赤銅色の岩塊をまたぎ、また踏み越していく。濡れているので滑りやすく、落石の危険もはらんでいた。

 汗ばんできたころ、ホトトギスの甲(かん)高い声が道端から響いてきた。5メートルとない潅木の中にいる。こんなに近くで聞くのは始めてだ。「♪卯の花の匂ふ垣根に・・・」、文人好みの夏告げ鳥である。今日の雨は卯の花腐(くた)しか。所々の岩間に、ミヤマキリシマが手のひらに乗るほどの株で花を開いている。

 ガスの切れ目から、鋭い岩稜の虎ヶ峰と鷲ヶ峰が姿を現してきた。登山道は真上に岩壁が迫る所もあり、傾斜を増してきた。岩場に手を掛けたりするから、かなりの難路である。それほど揶揄(やゆ)することもあるまいに、地図には「バカ尾根とも呼ばれる単調な急坂」とある。

 いよいよ尾根に出た。ほぼ無風であった登り口とは段違い、南から猛烈な風が吹き付けてくる。合羽やザックカバーがばたばたと鳴る。雨も横殴りに来る。目指す高岳は右折して10分とかからない地点であった。記念の写真をやっと撮り合い、そそくさと中岳に向かった。好天なら左の東峰に寄り、天狗の舞台やその裾を彩るミヤマキリシマも観賞できたかもしれない。

 中岳は、高岳より80メートル余り低いだけである。この間の稜線は、阿蘇全域の展望を悠然と楽しめるはずである。やんぬるかな風雨とのたたかい、視界もほとんどない。皆で暗黙の達観をし、火口東展望台を目指した。やや下ると、風も和らぎ視界が開けてきた。噴煙を吐く大火口をはじめ、砂千里一帯の広がりが俯瞰(ふかん)できるようになった。登ってきた仙酔峡も視野に入り、やっと大阿蘇らしい景観になってきた。「溶岩しかないぞ」といった一徹さがある。東展望台で記念撮影の後、ロープウェイ上駅舎を借りて昼食を済ませた。

 下山路は、ロープウェイと平行している。ちょうど下っていくゴンドラからしきりに手を振っている。あの人たちは、頂上の烈風や雨の厳しさを知るまい。大地を踏みしめようではないか。それにしても、足元は礫を固めた舗装路になっていた。滑る心配さえないほどである。50メートルおきに案内標示までしてある。勾配こそあれ、こうなると遊歩道に近い。あえぎあえぎの尾根道とは大違いである。

 これまで労せずして大火口に到達していた。一度はわが脚でと期するところのあった阿蘇、今回仲間と共に登り、感慨ひとしおである。                                                  (レポート  富永琢見)

E 5月 14日(土) 鬼ヶ城山〜八面山 【参加者】 12名 【天候】 晴れ 
鹿のコル出発
いきなりの満開のシャクナゲの歓迎ト
鬼ヶ城山頂上
本当に可愛いシャクナゲの花
八面山頂上
もうすぐ熊のコルです。
奥千畳敷でコーヒータイム
急登にヒィヒィ言っています。
ハイノキの花がいたるところで
満開となっていました。


《コースタイム》

 コンパス発 5:00→鹿のコル登山口 8:20→鬼ヶ城山 8:45→猪のコル→大久保山 9:19→八面山 9:38→熊のコル 10:26
 →奥千畳敷 11:15(休憩〜12:10)→鹿のコル 13:30→帰路・成川温泉入浴→松山コンパス 19:00


《メ     モ》

鬼ガ城山   =シャクナゲを満喫し、奥千畳を周回=

 鹿のコルを起点に、鬼ガ城山・大久保山・八面山を縦走、熊のコルを経て奥千畳に下り、再び出発地まで登り返した。高低差を含んだ周回コースである。

 鹿のコルは、スーパー林道が通る尾根筋である。標高は既に1000メートル、山肌に咲くシャクナゲがいち早く目に入った。新緑の林間からは、薄くかすんだ宇和島市街や宇和海方面を望むことができる。

 まず、鬼ガ城山を目指す。登山道に踏み入れるとたちまちシャクナゲの群生に出会った。樹林がほの暗いせいか、薄紅の花弁がひときわ引き立って見える。古木あり、若木あり、枝々が登山道に迫り、天空に伸び、無数の花を開いている。今年はここ数年の内で最も美しいという。まさに「高嶺の花」を共に掌中にした思いであった。

 30分ほどで頂上に達した。古めかしい板に「鬼ヶ城山頂」とある。木々に囲まれ、眺望はあまりない。いかめしい山名ながら地元では馴染みが深く、宇和島市街からは山容がしっかり捉えられるそうだ。

 猪のコル(方々の鞍部に動物の名を付している)を経て大久保山に向かう。薄日が射す好天、のどかに郭公が啼いている。あれは確かに名工の木管楽器だ。大久保山は、開けた笹山である。鬼ガ城山よりわずかに高い。ちなみに2万5千には1155.5とある。手元冊子の地図には、1158の記載もあれば1556もある。山の怒りを買いそうだ。

 尾根筋を快適に進み、なだらかな八面山に到った。「やつづらやま」と読む。数名の先行パーティーに出会った。ぐるりと展望が利き、壮快である。三山縦走とはいえ、鬼ガ城山から小1時間のコース、ハイキング気分であった。

 八面山を左に折れ、熊のコルに下る。道は直線に近い尾根伝いである。新緑を迎えたばかりの樹林は瑞々しく、森林浴に好適である。南の斜面沿いに、「ハイノキ」が咲き誇っていた。集まり咲く純白の小花が清楚である。浅学にして、その名をKさんに教わった。字は「灰木」が充てられている。シャクナゲとは趣を異にし、白花の印象が鮮烈であった。

 熊のコルから谷底の奥千畳に降りた。滑床渓谷の上流、一の俣と二の俣の合流点である。緩やかな大岩盤を清流が滑り抜けてゆく。水辺にくつろぎ、昼食を取った。汲めども尽きぬ滑床の水をすくい、コーヒーを入れてもらった。特製であった。

 一の俣から登り返しをする。急斜面に切られた稲妻の道で高度を上げる。こんなに汗だくの登りが終わりにある山行きは珍しい。それでも、予定よりやや早く拠点鹿のコルに無事到着した。変化に富み、季節感あふれる周回コースであった。

                                                   ( レポート 富永琢見 )

D 5月 7日(土)〜8日(日) 瓶ヶ森〜石鎚山縦走 【参加者】 5名 【天候】 晴れ 

《コースタイム》

 7日 コンパス発 5:30→西ノ川登山口 7:53→常住 9:00→鳥越 10:10→瓶つぼ12:00(休憩〜12:39)→女山 13:30
    →男山 14:10→瓶ヶ森駐車場14:35→子持権現山→シラサ峠 15:50(テント泊)
 8日 シラサ峠 6:52→縦走路→伊吹山 7:15→よさこい峠 7:45→土小屋 9:14→二ノ鎖小屋 11:30
    →石鎚山 12:00(休憩〜12:45)→二ノ鎖小屋→夜明峠→成就社 14:36→ロープーウェイ15:20→西ノ川 15:35
    →帰路温泉入浴→コンパス着 19:00



                 ☆★☆瓶ヶ森〜石鎚山縦走アルバムは こちらからどうぞ〜 ☆★☆


《メ    モ》

 夜中までかなり激しく雨が降っていたが、明け方にはどうにか上がり、お天気は回復していくようだ。1泊2日の日程で西之川〜瓶ヶ森〜石鎚山〜西ノ川とロングコースの縦走に向かう我々には好都合の天気のようだ。

≪7日… 西ノ川→瓶ヶ森→シラサ峠へ≫

 雨が上がったばかりの西ノ川を出発。苔むす登山道を常住へ向かう。昨年の台風の影響による登山道の荒廃が心配だったが、幸い大きな被害はないようだ。あたりはうっすら白いガスに包まれ幻想的な雰囲気が漂う。暑くもなく寒くもない快適なコンディションの中、順調に進んでいく。

 1時間ほどで常住到着。次は鳥越へ。鳥越で一息入れて再び歩き始める。しばらく行くと静かだった登山道に歓声が上がる。あたり一面にヤマシャクヤクの白い花が咲いているのだった。美しい。大きな荷物を背負い、黙々と歩く中、疲れを忘れた一瞬だった。ヤマシャクヤクの群落から少し行くとシャクナゲの木が一本。これもまた見事に開花している。ここ数年シャクナゲの蕾を探すことすら困難だったのに、今年はすごい数の花が咲いている。これほど見事な咲きっぷりのシャクナゲは初めて見た。

 登山道を進んでいくと、時折ガスが切れあたりがはっきり見渡せるようになってきた。そこでまた歓声が上がる。ピンク色の花をつけたアケボノツツジだ。アケボノツツジも4〜5年に一度の見頃を迎えており、ここで出合ったアケボノツツジも本当に見事なほどの花のつきようだ。

 花々の美しさに癒されるように歩を進め、辛い釜床谷を上りきり、瓶壷に到着。ここでお昼ご飯にした。この頃になるとガスがすっきり切れ、きれいな青空が見え始めてきた。瓶壷で夜用の水も確保し、いよいよ瓶ヶ森へ向かう。まずは女山へ。女山へ向かう途中振り返ってみれば、そこには雲海にポッカリと浮かぶ石鎚山の姿が…。夢中でカメラのシャッターを切る。氷見二千石原の雄大な笹原も一点の曇りもなく見渡せ、小気味よい。  

 女山は徳島から来た団体さんに占領されたかのような混雑ぶりだった。雨上がりの澄み切った五月晴れに、あちこちから歓声が上がっている。どの方向を見ても眺めは最高だ。伊予富士方面に目をやるとアケボノツツジのピンク色の塊があそこにもここにも、といった感じで緑の山をピンクに染めている。うん(^_^)、最高だ!!

 女山から男山へ。登山道脇にあるイシヅチザクラもチラホラ可憐な花を咲かせているが、まだ蕾が多い。花は2分咲きくらいのようだ。男山から一気に瓶ヶ森駐車場へ下る。一息入れていよいよ幕営地シラサ峠へ。ここからはあまりアップダウンはない。途中の子持権現山でも見事にアケボノツツジが咲いていた。

 1時間15分ほどでシラサ峠到着。シラサ峠のキャンプ場にテント3張を設営(キャンプ場利用料一人210円)。明日に備え、早めに夕食(宴会?)を済ませ就寝。

≪8日… シラサ峠→石鎚山→西ノ川へ≫

 今日も天気は良さそうだ。起床後、朝食を済ませ、テントの撤収、身支度をし出発。また長い一日が始まった。

 シラサ峠から縦走路を通り伊吹山、そしよさこい峠へ。土小屋まではあまりアップダウンもなく早朝の澄み切った空気の中を快適に歩いていく。伊吹山を下り、よさこい峠に出て、そこから再び縦走路に入り少し行くと笹が生い茂っている箇所があった。2年ほど前の山のボランティアで笹刈りをしたはずだが、笹とはこんなに成長が早いものなのか…。もう一箇所、土小屋間近の縦走路も笹をかき分け歩かなければならない状況となっていた。この2箇所だけが歩きにくかったくらいで、ほぼ順調に土小屋到着。

 土小屋周辺はアケボノツツジ目当てか、ゴールデンウィーク最終日のためなのか、車や登山者の姿が多い。一息入れ石鎚山へ向けて出発。過去に幾度も石鎚山に来ているが、こんなにアケボノツツジのきれいな石鎚山は初めてだ。登山道脇にこんなにアケボノツツジがあったなんて、恥ずかしながら今回初めて知った。^^;

 正午ちょうど、人でごった返す山頂に到着。ここでゆっくり休憩、昼食タイム。本当にここまでよく歩いてきたものだ。ゴールまであとわずか。山頂でしっかり鋭気を養い、ゴール目指して再び出発だ。背中のザックは重たいけれど後はほとんど下るばかり。最後の八丁坂の辛い上りを頑張り成就社到着。ロープーウェーまであとわずか。長い行程だったが、天気の良さや眺めの素晴らしさに助けられ、みんな元気に歩き通してここまで戻ってくることが出来た。「千里の道も一歩から」と言うがまさにその通りだ。一歩一歩着実に歩を進めることで、これだけの長い距離を完歩できたわけだ。頑張ってくれた足に感謝。

 西ノ川に無事戻り、京屋旅館の温泉で疲れを癒す。最高にHAPPYな気分〜♪素晴らしい2日間の思いを胸に帰路についた。

C 5月 5日(木) 綱繰山 【参加者】 7名 【天候】 晴れ 


《コースタイム》

 コンパス発 5:30→日浦登山口7:53 →ダイヤモンド水 8:34→銅山越 9:25→西山 10:08→綱繰山頂上 10:55
 →分岐→牛車道 11:39(休憩〜12:25)→ダイヤモンド水 13:17→日浦登山口 14:08→帰路温泉入浴→コンパス着19:00



                          綱繰山北面に咲き乱れるアケボノツツジ

                     ☆★☆ 綱繰山アルバムはこちらからどうぞ〜 ☆★☆


《メ    モ》

 赤石山系に位置する綱繰山へ、日浦より行って来た。今年はアケボノツツジの当たり年のよう。ここ綱繰山もアケボノツツジのきれいな山の一つ。連休とあって登山者の数も多く、駐車場はすでに多くの車や人で賑わっている。

 日浦登山口を出発し、銅山越を目指す。瑞々しい若葉の緑が目に優しい。往時の別子銅山へと思いを馳せながら、進んでいく。足元にあるアカモノはまだまだ蕾も固く花は当分先になりそうなかんじだ。

 銅山越到着。このあたりから見られるツガザクラも堅く小さな蕾だった。ここから右に行けば西赤石山。西赤石山方面の山肌はピンク色が美しい。アケボノツツジが咲き誇っている。4〜5年に一度出合える美しさだ。

 銅山越から左に、西山を経由して綱繰山に向かう。西山斜面にもアケボノツツジがあちらこちらに咲いている。程なく着いた西山ピークには何も展望がない。しかしそこからほんの数メートル先に進むと、一同、「うわぁ・・・!!」と一瞬息を呑むような景色が広がっていた。

 行き止まりのようなその場所は、目の前に深い谷が広がり、真正面に綱繰山の急傾斜な北面がドーンと見えている。その北面すべてがピンク・ピンク・ピンク…。濃淡混ぜ合わせたピンクのアケボノツツジに占領されているようだ。この景色をしっかり目に焼き付けておかなければ…。次にこのような景色を見られるのはきっと4〜5年先なのだから…。

 眺めを十分に堪能し、綱繰山へ向かう。深い谷に向かい、急坂を慎重に鞍部に下り、再び急坂を上り返す。かなりきつい坂道だ。ようやく登りつめ、少し行くとなだらかな場所。そこが綱繰山頂上だった。

 頂上で記念撮影をした後、再び元来た道を鞍部まで戻る。そこから西山のトラバース道を右へ進み、その先にある銅山越と牛車道との分岐をまた右へ行き牛車道へ。広いところでお昼休憩とする。群がるブヨに邪魔されながら休憩を済ませ、下山。帰りは目出度町経由でダイヤモンド水へ。こちらを通るのは初めて。このあたりも銅山全盛時を偲ばせる感じで、なかなか趣のある道だった。

 日浦に無事下山。帰り道、石鎚山SAの温泉に立ち寄り入浴。スッキリ汗を流して松山に帰ってきた。

B4月 21日(木) 赤星山 【参加者】 7名 【天候】 晴れ 
中尾集落登山口出発です。
気持ちよい雑木林の中を進みます
赤星山頂上
お目当てのカタクリはありません。
二ツ岳
ジロボウエンゴサク


《コースタイム》

 コンパス発 5:30→中尾登山口 8:35→赤星山頂上 10:40 (休憩〜11:40)→中尾登山口 13:40→コンパス 17:00


《メ     モ》

   赤 星 山  〜南面から里山登山の気分で〜

 法皇山脈の雄峰赤星山に中尾集落から登頂した。集落は南東の中腹にあり、標高が700メートルにもなっている。斜面に人家数軒が残るばかり、鶯が啼き、うららかな日差しが降り注いでいた。四電の計らいで、登山口がプラスチックの板に標示されている。途中数箇所にも案内があり、「お気を付けて」などと添え書きされている。

 杉林に踏み入れ、登り始める。30分余りで送電線鉄塔に着く。すっかり汗ばんできた。ようやく植林帯が切れ、雑木林に入る。裸木同然、麓に比べて芽吹きが遅れ、陽光は地面まで届いている。新緑のころには、さだめし心地よい一帯になるであろう。

 やがて尾根筋に達し、シャクナゲの群生地を通り抜けた。蕾はまだ固い。ほどなく頂上の所に、石塔が2基建てられていた。山名に由来するのか、一つには赤く染めた星が刻んである。墓石ほどもあるのによく担ぎ上げたものだ。間もなく道が平坦になった。両側にロープが張られている。カタクリを踏みつけないための養生であろう。雪解け間もない地面に、特有の斑の入った葉が点在している。明らかにカタクリの株である。だが、まだ目覚め前、凛とした花はついぞ見えなかった。 いよいよ頂上、登山口から2時間を要している。茅が枯れたままで姿をとどめ、広々している。西には二ツ岳がごつごつした頭を現し、まだ幾筋かの雪渓を引いている。燧灘方面も視界が開け、土居、三島辺りが一望できる。春風駘蕩、けだるさを覚えながら昼食を取った。昼寝でもすれば、さらにリフレッシュできたかもしれない。

 ちょうど4年前、一万尺の仲間で北面の皇子渓谷沿いに登ったことがある。高度差が1100メートル余り、川も渡るなどして、登りには大方4時間かかった。今回の南面コースは、登山口が既に上がっている。時間にしてもその半分、足場も安定している。春の日差しをたっぷり浴び、里山登山の気分になった。

 記念撮影をして下山に移る。途中のがれ場でヤマシャクヤクが見つかった。ホオズキほどの蕾をつけている。 2時30分ころ無事下山。数少ない民家の庭先には一もとのカイドウ(海棠)が満開、平地ではとっくに花の終わったスイセンも咲き誇っていた。

 頂上のカタクリは、二ツ岳の雪渓がすっかり消えるころに深い眠りから覚めるのであろう。    =レポート 富永琢見=

A 4月 24日(日) 山のボランティア 岩黒山登山道整備  【参加者】 8名  【天候】 晴れ 

《メ     モ》

山のボランティアで土小屋から岩黒山頂上への登山道の笹刈りや清掃活動をおこなってきました。

一万尺クラブ会員を含め参加者は約30名。4名ほどのグループに別れ、登山道を隠すほど多い茂った笹を草刈り機で刈り払い、熊手で刈った笹を登山道の邪魔にならないところにどけていきます。目立たないところに落ちている、ゴミも拾ったりしながら約5時間ほどの作業を終えると、登山道は見違えるようにきれいに歩きやすくなりました。

5月の連休あたりにはアケボノツツジも満開となるようです。土小屋登山口から山頂までゆっくり歩いて約1時間。ぜひ行って見てください。

@ 4月 17日(日) 国見山 【参加者】 8名 【天候】 晴れ
後山峠登山口出発
この時はまだ肌寒かったです。
防火帯の急登の道
黙々と上ります。
なんと言うお天気の良さ!
青空の広がる頂上です。
可愛いエイザンスミレ
ヤマシャクヤク
まだ固い蕾でした。
紫色のスミレも可愛い♪
小さなヤマルリソウも可憐です。
ハシリドコロは満開です。
クロモジの花。
なんとも言えないかわいらしさ
カタクリも蕾です。
残念だなぁ〜
あたり一面黄色い絨毯を
敷き詰めたよう〜
もうすぐ5月。こどもの日


《コースタイム》

 コンパス発 5:30→後山峠・登山口 8:32→新登山口 9:21→国見山頂上 10:35(休憩〜11:30)→南西尾根→下山 14:25→
 林道を歩いて後山峠登山口へ 14:47→松山コンパス 18:30


《メ     モ》

 2005年度一万尺クラブ6年目スタート。第1回目は国見山。ヤマシャクヤクの群生地のある山だ。天気は上々だが、花はどうであろうか?

 登山口を出発する時は肌寒いくらいで、上着を着て手袋をしてのスタートだったが、登り始めるとすぐに暑くなってきた。50分ほどで新登山口に到着して、一番最初にしたことが、服を脱ぐこと!だった。暑い、とにかく暑いし、日差しがきつい。春を通り越して初夏のようだ。

 新登山口からもしばらく急登が続く。時折吹く涼しい一陣の風が妙にうれしい。1370mのピークからはだらだらとほぼ平行に尾根道を歩き、最後に少しだけ急登を頑張れば頂上だ。

 頂上ではまだ時間が早いせいか、誰もいない。さして広くもない頂上だが、誰もいないと少し広く感じられる。写真撮影の後、早めだがお昼ご飯とする。眺めは最高だ。遠くにはっきりと剣山や次郎笈の姿が見て取れる。手前には三嶺や天狗塚。いい眺めだ。

 頂上からは南西尾根方面を下る。転げ落ちそうな急坂を木の枝を掴みながら注意しながら降りていく。所々にシャクナゲの木があるが、蕾は少なく、まだまだ堅い。花の時期にはまだ早いようで、見かけることが出来たのはエンレイソウやヤブレガサくらい。やはり今年は寒さが遅くまで残っていたからだろう。

 尾根を下り分岐で一息入れる。分岐から先に少し下ったところにカタクリがある。様子を見に行ってみたが、やはり早いようで、どれも蕾だらけ〜。あと1週間すれば可愛いピンク色をしたカタクリの花に出合うことが出来ただろうに残念だ。

 分岐からしばらく進んでいったところにヤマシャクヤクの群生地がある。足元にはスミレやヤマルリソウ、オトギリソウが咲き乱れている。しかし、ヤマシャクヤクはまだだった。こちらも堅い蕾だけ。10日くらい後になればあの真っ白い可憐な花を見ることができるのだろうなぁ。またまた残念。ハシリドコロはたくさん花をつけている。クロモジも黄色い小花を咲かせているし、ミツマタも今が盛りのようだった。

 途中の杉林の急坂に、爪先が悲鳴を上げてしまったが、どうにか無事下山。そこから約1キロほど、林道を歩き、後山峠登山口で待つ車のところに戻ってきた。

 山は確実に季節を春に移していた。これからいろいろな花に出合えると思うと、ワクワクと足取りも軽くなってくるようである。

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